Ubuntu インストール時に手動でLVMパーティションを編成する方法
Ubuntuをインストールする際、
ディスクのパーティションをどうするかを選ぶことができるが、
位しかできない。
インストーラでは手動パーティション編成を選んでも、LVM管理の操作は行えない。
パーティションを自分で編集し、
なおかつLVM管理としたい場合はどうしたら良いのかがわからなかった。
調べてみると、インストーラを起動する前に、事前にディスク操作が必要らしい。
少し古いがこの記事が役に立った。
ubuntu12.04 LTSまでの記述だったが、14.04 LTSでも同じ操作で問題なかった。
UbuntuDesktopLVM - Community Help Wiki
ここの手順は基本コマンドで対応するのだけれど、
なるべくGUIで操作したかったので、
そのあたりを記録しておく。
以下、実施した手順。
UbuntuのLive CDなりUSBメディアなりで起動。
ルートを含む起動中のディスクは編集できないので、別のメディアから起動する。
Dashからディスクを起動
画面から既存のパーティションを削除して、まずは物理的にパーティションを切る。
ここではBoot領域、Ubuntu領域、別OS領域とした。
領域名 | タイプ | フォーマット | 備考 |
boot領域 | primary | ext2 | 自動インストール時に/bootがext2だったので。 |
Ubuntu領域 | extended | - | 拡張領域に論理領域を作る事になる。 |
別OS領域 | primary | ext4 | ここにインストールするOSがLVMを扱えるなら、このようにパーティションをわけずに、LVM論理パーティションの一つにできるのだが。 |
Gparted (Gparted パーティション編集ツール)を起動
Live CDに含まれるGpartedを使用して拡張領域に論理領域を作成する。
(画像は作成後のもの。作成時はマウントポイントもラベルもブランクでOK)
/dev/sda2の拡張領域上にカーソルを合わせると、ツールバーの追加ボタンが有効になるので押す。
領域サイズとファイルシステムタイプを問われるので、
領域サイズは"すべて"、ファイルシステムタイプは"lvm2 pv"とする。
ダイアログを閉じるとパーティションは"新規追加"みたいな表示だけで、まだ確定されていない。
編集内容はツールバーの保存ボタンを押すと反映される。
ここまではLVM管理の受け皿を作ったに過ぎず、
実際のボリューム設定はコマンドで行った。
参考元の記事を見ながらやれば、間違いが少ない。
pvcreate 論理領域に物理ボリュームを作る
sudo pvcreate /dev/sda5
vgcreate ボリュームグループを作る
sudo vgcreate ubuntu-vg /dev/sda5
lvcreate 論理ボリューム、論理swapを作る
sudo lvcreate -L 16G -n lvswap ubuntu-vg sudo lvcreate -l 100%FREE -n lvroot ubuntu-vg
lvdisplay 論理ボリュームの確認
sudo lvdisplay
mkfs.XXX mkswap ファイルシステムの作成
sudo mkfs.ext4 /dev/mapper/ubuntu--vg-lvroot
sudo mkswap -f /dev/mapper/ubuntu--vg-lvswap
ファイルシステムの名前(/dev/mapper以下)はグループ名+"-"+倫理ボリューム名にする。
その際、名称に"-"を含んでいる場合は、"--"としてエスケープしないといけない。
コマンドはファイルシステムがext4用のものとswap用のもので異なるが、
使い方はだいたい同じ。
インストーラを起動
インストーラで手動選択を選ぶと、インストール先選択にLVM管理の論理ボリュームが表示されるので、
boot領域に/boot, ubuntu-vg-lvrootに/, ubuntu-vg-lvswapにswapをそれぞれ設定する。
ブートローダのインストール先は/dev/sdaとする。
インストールが完了し、再起動後、問題がなければOK。
参考記事では、再起動前にマウントしてみろとか書いてあったけど、
イマイチ理由が読み取れなかったので無視した。
というわけで、手動でディスク割り+LVM適用は、結構めんどくさいが、
最初にやっておけば、LVM管理の論理ボリュームは領域の増減が楽なので後々悩む必要がなくなるかもしれない。